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本作は米倉涼子演じる
天才外科医・大門未知子が
医学界という象牙の塔に、
手術の腕一本で
立ち向かっていく痛快医療ドラマだ。
2012年に第1シーズンが放送されて
1年ごとに新シリーズが
作られており、今回が3作目。
ついに最終章になった。
そこで大門未知子の美脚と
生みの苦しみを語ってももらった。
生みの苦しもを乗り越えた秘訣とは?
私は脚本を書くのがとても遅くて
ドクターXに関しては
本当にヨネクラに救われました。
と語る脚本家の中園ミホ。
最初、ボヤーとしていた
大門未知子像が
ヨネクラが演じると
決まった途端に
はっきりと姿を表した。
という。
大股で闊歩する姿を
思い浮かべるだけで
大門が勝手に台詞を
しゃべりだしたんです。
楽しそうに興奮気味に語りだした、大門の生みの親、
脚本家の中園ミホ。
特定の病院に属さず、
己の腕一本で医療界を渡り歩く
孤高のフリーランス外科医・大門三知子が
神業的な手術で次々と患者の命を救う物語で
12年の放送開始から好評を博し、
毎年、シリーズを重ねている。
主役を務める米倉涼子を
「ヨネクラ」
と呼び、
今や一緒に飲みに行くほどの
仲になったという。
これまでの数多くの
ヒットドラマを執筆し
「ハケンも品格」や
「はつ恋」では、
橋田賞、向田邦子賞を受賞した。
今年、放送したNHK連続テレビ小説、
花子とアンでは高視聴率を叩き出した。
いつも頭から煙が出るまで考えまくる?
ドラマが低迷している近年、
次々と話題作を世に送り出す
中園さんが脚本を書くときに
特に労力を使うのが
登場人物の設定だという。
もやもやとしていた輪郭が
くっきりと象を結び
勝手に台詞を言いながら
動き出すまで
とにかく、じっと耐える。
文字を書くのはそこから始まる。
こうして生み出された
キャラクターの魅力こそが
中園作品の最大の強みである。
ひとは誰しも表には出せない
気持ちを秘めて生きている。
中園さんは、慈しみを込め、
人間の本音にスポットを
あてた作品を
書くようになったのだ。
背景にも視聴者の共感を呼ぶ工夫とは?
ドクターXがヒットした
背景にも視聴者の共感を
呼ぶ工夫が
凝らせれている。
ドラマの作り手は、
人間が好きじゃないと
いけないと思うんです。
今、
自分の周りで何が起きているか?
何を思っているか?
何に幸せを感じているか?
自分の目で見て、感じ、
そこから脚本を立ち上げる。
だから、私の場合、
取材を何よりも大切にしています。
と中園は胸の内を話す。
取材を通して知ったことは
大病院のなかで繰り広げられる
医局同士の対立や派閥争い、
激しい出世競争という醜い現実だった。
そのなかで一匹狼の大門未知子は雑用や接待、
上司のゴルフの送り迎えを
全ていたしません。
ときっぱちと、断っていく。
今までは 働く女性から支持されることが
多かったようだが、
ドクター Xでは、
中間管理職の男性が
大勢見てくれているという。
大門は俺たちの言いたいことを
言ってくれる。
と言われたのが、なによりも嬉しかったらしい。
本当は、
みんな、飲み会もゴルフも
行きたくないのです。
会社という組織に組み込まれ
理不尽な上下関係に悩み、
声を上げることができぬまま、
生きる男たちの悲哀を
中園さんの紡ぐセリフが
見事代弁している。
米倉涼子主演の
『ドクターX~外科医・大門未知子~』
ここに込められたメッセージは
現在社会の縮図なのだ。
生きるとなにか?
完璧な大門に対し、
人間的な弱さが悪役の男たちに
投影されている。
組織の中でしか生きられず、
どんなことでも、
「御意」と
従いながらも、
簡単に首を切られてしまう。
男たちの姿は
悲哀に満ちており
むしろ男性は、
悪役のおじさんたちに
共感して見ているのかもしれない。
ドクターX~外科医・大門未知子。
スキルアップした姿を
もう一度、見せてください。
そし叱咤してください。
それまでに私たちも
スキルアップして
あなたに負けない強靭な
肉体、精神を鍛えますので・・・
約束いたします。
「大門!カムバック!」
<参考文献>
映画「シェーン」は、
1953年に製作されたアメリカの
西部劇映画です。
幸福の黄色いハンカチや
遙かなる山の呼び声
を製作する際、
山田洋次監督が
そのストーリーの展開などの
着想を得たのがこの映画でした。
ラストシーンで村を
去るシェーンに対し
ジョーイが叫ぶ
「シェーン!カムバック!」という
セリフはあまりにも有名です。