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S6ホンダは軽自動車スポーツカー
『S660』の最終試作モデルを、
北海道鷹栖町にある同社の開発施設で
報道関係者に初公開した。
なんと開発者は26歳の青年。
夢は叶うを見せつけてくれた
ホンダのスピリットに脱帽だ。

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今26歳。開発スタッフも若手ばかりで平均年齢は30歳代とは?

外観は迷彩シールを
貼っているが
4月初めに発売する
量産モデルと同じだ。

伊東社長はS660について
「とにかく、
乗って楽しいクルマに仕上がった」と
約20年ぶりの復活となる
軽スポーツをアピールした。

S63

エンジンを車体の中央部に
置くミッドシップ型で
後輪を駆動する。

最高出力64馬力の
660ccターボエンジンを搭載。
変速機は6速のマニュアルと
CVT(無段変速装置)を用意、
後者は7速のパドルシフトで
操作するスポーツモードも楽しめる。
本格派だ。

価格は、200万円前後。
軽自動車のスポーツカーはダイハツ工業が
14年に新型『コペン』を投入しており、
S660の市場参入で、
軽自動車人気が一段と高まると予想される。

S6602

驚きは別にあった。
「S660の開発責任者は、今26歳。
開発スタッフも若手ばかりで
平均年齢は30歳代」と明かす。

26歳という若い開発責任者が
誕生した経緯を
聞いてみた。

「あの車のもともとのスタートは、
研究所50周年記念のイベントで
従業員にアイデアを募集したところ、

S660
『ゆるスポ』という提案があって、
それが従業員投票で一番になった。
それを提案したのが彼だったのだ。

一番の褒美として試作車を造ってもらって、
本来ならそれで終わるつもりだった」
というエピソードを披露してくれた。


軽スポーツカーの要請があった?

ところがホンダの株主総会で
株主様からの要請に

伊東孝紳社長が
『軽スポーツを造る』と
答えたことがきっかけになって、
本気で造ることになったようだ。

S6604

もともと『ゆるスポ』という
提案があった彼にやってもらおうと、
かなりシンプルに決めたらしい。

もちろんベテランも加わっているが、
さすがにホンダらしい。

「いろんな調整業務と
難しいお金の話とかいっぱいあるので、
それは全部私がバックアップしている。

コンセプトだとか、
思いといったところは
若い彼らにどんどんやってもらった」
とベテランは語る。

S6603

では、役割分担はどうなのか?
「年寄りはシャーシー系とエンジニアリング系、
そして開発責任者代行の3人で行ったようだ。

「自分も若いころに経験したが、
やはり年配の人から言われると、
自分で考えたのになんでという気持ちになる。

だから、とにかく彼らに好きなように
やらせてあげられる環境づくりが
我々3人の役目だった」と振り返る。

その一方で、
「経験したからわかるということがある。
今回オープンカーを造るにあたって若手からは
『髪の毛が乱れるのでは』とか、
『寒いんじゃないの』という声が上がった。

S6605

でも彼らには経験がない。
今あるオープンカーに
全部乗ってみて、

体感した上で良いか悪いか判断しなさいと
アドバイスした」とも話していた。

気になる開発責任者は
高卒で研究所に入って
5年くらい和光のモデリングを
やっていた青年だ。


オープンカーにこだわった訳は?

「オープンカーにこだわったわけではなくて、
造りたかったのはリア駆動の
小さいクルマという。

ホンダはFFといいって前輪を駆動する車が
得意の会社だからだ。

S66

意のままに動くスポーツ性能と
運転して楽しいと思ってもらえるところがこの車のウリという。

また、S660はオープンカー。
風を感じ、キビキビと走行するには
ボデーが軽いことがいい。
そこで布製のルーフにしたという。

オープンカーを乗った経験にない人には
わからないが爽快感は格別だ。

しかし、ルーフがない分、
しっかりしたボデーを作るには
相当な技術が必要になるのだ。

それにしても大人のおもちゃのような車に
情熱を傾けるホンダには感服する。

それも26歳の青年に夢を託すとは
さすがである。

テストホンダスピリットの原点は
やはり、創業者の本田宗一郎にある。
今年は、F1にも復帰する。

志 高く!
夢を持って生きようと革めて思った。