銀ちゃん

NHK朝ドラ「あさが来た」が
驚異的に好調だ。
毎週、自己最高を記録する勢いだが、
先週は、炭鉱夫に囲まれたあさの
ピストルの暴発があり、挙句の果ては
相撲がありでお茶の間を楽しませてくれた。
その炭鉱の親分こと、山崎銀之丞の
渋い演技がどうしても気になってしかたがない。

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あの銀ちゃんではないか?

朝の連ドラは脇を固める出演者が
豪華なのも見どころのひとつだが、
達者な俳優がいい味を出している。

炭鉱の親分、山崎銀之丞。
つかこうへいの名作
「銀ちゃんが逝く」を思い出してしまった。

山崎銀之丞(やまざき・ぎんのじょう)は
『3年B組金八先生』での
遠藤達也先生の役でもおなじみだ。

1962年生まれの53歳。
新垣結衣、能年玲奈、清水富美加らも
所属する有名な芸能事務所
「レプロエンタテインメント」に所属している。

もともとは
舞台俳優で、自らの劇団
「劇団空想天馬」を率いていた。
ラジオのパーソナリティも手掛け
地元では、銀ちゃんの愛称で人気者であった。

彼の転機は1991年に
あるテレビ番組に現れた
今は亡き、劇作家つかこうへいとの
出会いであったという。

俳優のオーディションに
参加した山崎は、つかに
高い演技力が認められ、
審査を通過したのだ。

そして、
1991年10月に番組を降板し
つかの元へ上京。
激しい稽古にたえながら主役を獲得。
以来、つか演劇の中心的なスターとなった。
その後、数多くのドラマ、映画、舞台等に出演している。

熱海殺人事件(1993年4月、大山金太郎役、以下同役)
熱海殺人事件~ザ・ロンゲスト・スプリング(1992年4月、紀伊国屋ホール)
熱海殺人事件 妹よ(1993年10月、シアターX)
ずばぬけてさびしいあのひまわりのように(1994年、シアターX、原作・俵万智)
熱海殺人事件~モンテカルロ・イリュージョン(1994年・シアターX、96・98年パルコ劇場)

蒲田行進曲完結編?銀ちゃんが逝く?
(倉岡銀四郎役、1994年福岡、95年シアターX, 97年・新国立劇場)
GEKITOTSU~幕末異聞(1997年10月、三百人劇場、坂本龍馬役)
坊主百景・花のお江戸の法界坊 (1992年6月、シアターサンモール)
広島に原爆を落とす日(1998年、作・つかこうへい、ヒトラー・銀平役)
月晶島綺譚(1998年、作・中島かずき、セゾン劇場)
新・幕末純情伝(1998年、シアターX、土方歳三役)
それいけ小劇場!!(1998年10月、ザ・スズナリ、作・樫田正剛、演出・いのうえひでのり

つか

山崎は、ずっと、つかこうへいの芝居を中心に
演技を磨いた。文字通り我が恩師だ。


つかこうへいとは、どんな作家さん?

銀ちゃんの恩人でもある
つかこうへいは、
学生時代から演劇界の風雲児のような
存在で、演劇に新風を起こした天才演出家だ。

1973年に発表された「熱海殺人事件」は、
最年少で岸田戯曲賞を
受賞した名作。

後の直木賞作品、
「蒲田行進曲」と並ぶつかこうへいの
代表作だ。

初演当時は、
部長刑事の木村伝兵衛役に三浦洋一、
新人刑事の熊田留吉役に平田満。
初代犯人の大山金太郎は、加藤健一。
この3人は絶大な人気を誇った。

つかこうへいには
「口立て」と
いう独特の演出法で稽古を進める。
基本的には稽古初日前までに
戯曲(台本)を役者に渡し、
そこで役者は全て暗記して来るのだが、
そのあとの稽古が一風変わっている。


つかは、こう解説する。
「作家が机の上で書く台詞は4割。
あとの6割は稽古場で役者が自分に書かせてくれるもの」

つまり、稽古を重ねる毎に台詞が大幅に変わっていくのだ。

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舞台初日から楽日までの間にも
役者の成長や観客の反応等を
見ながら台詞を変えるために
初日と楽日では演出が異なっていた。
役者にとってはたまったもんじゃない。

だから、
つかファンは必ず初日と楽日のチケットを
買い求め、熱心に役者と伴に成長していく。


そしてこうも云う。
間だの芸だのいらない。
芝居はF1レース。
0.01秒間違えると死ぬという
真剣勝負を観に客は来る。
金を払って車庫入れを観に来る客はいない・・・・

いう独自の持論を決して崩さなかった。
この真剣勝負が熱い舞台を生んでいった。

彼にかかると、平凡な俳優が
とたんに爪を研いだ猛獣のような
役者に変身してしまうほど・・・

その強烈な演出法で役者に育て上げる。


連ドラスタッフは、そんな俳優をトコトン使っている。

「あさが来た」で
飯場の鉱夫の中に北原雅樹もいた。
思わず、
「余市のニシン小屋にいた人だ!」
と叫んでしまった。

これは、同じ朝ドラのマッサンで出演した
ニシン小屋のシーン。
その親方には風間杜夫がいた。

つか劇団で熱海殺人事件の2代目
木村伝兵衛を演じた。
蒲田行進曲では、
倉岡銀四郎(銀ちゃん)
ヤスという大部屋役者の平田満に
銀ちゃん、銀ちゃんと慕われるハマり役だった。

山崎銀之丞と同じ
故つかこうへい門下の
「銀ちゃん」なのだ。

オールド小劇場演劇ファンにも
こうした演出はたまらない魅力のひとつだ。

もうひとり、下町ロケットで
大人気の阿部寛も、つか劇団で鍛えられた一人だ。

『モンテカルロイリュージョン』という作品の中で
木村を演じた阿部寛は
演出をするつかにこう云われたという。


「阿部よ、客は、まともな人間を
わざわざ金払って観に来てるんじゃねえんだよ。
劇場じゃなきゃ見られないような狂った人間を
こそ観たいんだよ。もっと狂え!」

と叱咤されたと語っている。
そんななかで育った俳優は幸せだ。


才能のあるなしのはかり方?

18歳年下のトルコ人の元夫に3億円貢いだことを
明かした作詞家の及川眠子さん。

アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の
オープニングテーマ曲
「残酷な天使のテーゼ」などで
超有名作家だが、ブログでこう云っている


才能のあるなしのはかり方。
ちゃんと才能がある、天職と呼ばれるものに就けてる人って、
まず苦労しない。たとえば生みの苦しみを味わったり、
大変な目に遭ったりすることはあっても、
その仕事を続けることに苦労をしてきてない。
私の周りの天才たちを見ていて、まじにそう思うな。

まさに、天才の意見はうなずけることが多い。

話は戻って
あさちゃんのこれからだが・・・

ピストル暴発は前半のヤマ場でしょうが、
これからも山あり谷あり。

実は炭鉱開発も一度は失敗してしまうが
浅子はそれでもめげずに再挑戦し
成功にこぎつけるのだ。

数々の事業を成功した後も、病魔に襲われたり、
ライバルにナイフで刺されたり波乱万丈の人生どす。

さらに芸事にうつつを抜かす夫も
実は、あさに刺激を受けて、
現在のユニチカの前身となる紡績会社を
起こすなどが描かれるようだ。

ますます、目が離せない展開になっていくようだ。

今日の学びは、


天職と呼ばれるものに就けてる人って、
まず苦労しない。

実感である。
一つ提言。
天職を見つかってない人は
早速、天職を見つけることをお勧めする。
天職は、まず、苦労しない。

じゃ、また。