ei永六輔氏さんが、7月7日に
亡くなってしまった。
「上を向いて歩こう」
「見上げてごらん夜の星を」
の作詞などに加えて、
ラジオ番組パーソナリティ、タレント、随筆家など
多彩な才能を持った気骨な人であった。

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世の中に笑いと幸せを届けていた?

 

何よりも時代をしっかりと見据え、
たくさんのラジオパーソナリティを務め、
TBSラジオ『六輔七転八倒九十分』が
2016年6月27日で最終回となった。

ラジオを通して毎日、毎日、
世の中に笑いと幸せを届けていたのだ。
その言葉の大切さを一番訴えていた作家のひとりだった。

例えば、上の向いて歩こうがリリースされたのは
1961年。
日本が、高度経済成長の最中にあって
地方の若者が、都会に集団就職した時代。

親元を離れて、都会で暮らす
孤独な若者たちの故郷への想いや
過酷な労働に向き合う姿を歌にしたものだった。

 歌詞の中で思い出している
「春の日」「夏の日」「秋の日」は
遠く離れた故郷を思い出している。
都会での「一人ぽっちの夜」
寂しくて苦しくて、泣きたくなる、光景が浮かんでくる。



上を向いて歩こう・・・・・
涙がこぼれないように
思い出す春の日 一人ぼっちの夜

上を向いて歩こう
にじんだ星を数えて
思い出す夏の日 一人ぼっちの夜

幸せは雲の上に 幸せは空の上に

上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
泣きながら歩く 一人ぼっちの夜

思い出す秋の日 一人ぼっちの夜

悲しみは星の影に
悲しみは月の影に
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように

泣きながら歩く 一人ぼっちの夜
一人ぼっちの夜

つまり、「うつむいていたり、塞ぎこんでたら、幸せになれないよ」
頑張れ、負けるなと、応援していたのだ。


戦争の悲惨さを知る世代でもあった?

また、戦争の悲惨さを知っている世代でもあった。
だから、戦争そして憲法について
繰り返し語ってきたことでも知られている。

「現代」(講談社)06年6月号より引用~


「本来、一般市民は憲法なんて気にしなくてもいい、 それが平和な世の中というものですよ。 市民が『改憲ハンタイ』なんてデモするのは、 けっして平和な状況ではない。 憲法はあくまで国の舵取りをする政治家や役人、 つまり為政者を縛るための法律なんであって、 国民は憲法に縁がなくても、幸せならそれでいいんですよ」

 

まさに、立憲主義を理解し、自由で平和で豊かな暮らしを
願っていたこころやさしい人だった。

annpo

そして、2015年、市民が改憲反対を叫んだ。
永さんが恐れていたデモをしなくてはいけないような状況が
安保法強行採決で現実となった。

まさに現在の状況を予見するような
重要な指摘を10年も前に語っていたのである。


「憲法議論でいうとね。第9条ばかりに目がいきがちだけど
条文の最後のほうの第99条には、憲法をまとめるように
『天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、
この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ』とあるんですよ。
この大事な99条にまで議論が及ばない」
(「現代」05年8月号)
 

全て国民は、この憲法を尊重しなければならないって何?

しかし、現在自民党が出している改憲草案では、
この条文に

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「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」

という文章が加えられ、
本来為政者を縛るためにあるはずの憲法が
国民を縛るものに変わっている。

憲法改正の草案とは・・・

これは「憲法」の根幹を揺るがすような変化なのだが
選挙前にこの事実を伝えるマスコミは
ほとんどなかったことを思い出して欲しい。

街頭演説ではただの一度も憲法改正のケの字も
出さなかった安倍首相は、記者会見で
改憲議論を進めていくことを明言した。
あの国民の人権を制限する明治憲法とそっくり
の自民党草案をベースにするという。

その改憲の入口として言及してきたのが
「緊急事態条項」。

“国民を騙す技術”という意味?

3.11のような大震災が発生した時に
総理大臣が「緊急事態」だと宣言した途端に
衆院の任期延長を可能にさせ、立法権、行政権を
独裁状態が実現できるものになっているというから
驚きだ。

そして、人権も制限され、言論や報道、集会などの
自由も奪われかねない、危険極まりないものだ。

安倍首相の新しい判断と言うべき、
「政治の技術」というのは、
つまるところ“国民を騙す技術”という意味だ。


「80年の道のりを振り返って特に印象に残っている出来事?

昨年、天皇は誕生日の記者会見で、
「80年の道のりを振り返って特に印象に残っている出来事を」
という質問にこう答えている。


戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、 平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、 日本国憲法を作り、様々な改革を行って、 今日の日本を築きました。戦争で荒廃した国土を立て直し 、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、 深い感謝の気持ちを抱いています。 また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います」

つまり、日本国憲法を
「平和と民主主義を守るべき、大切なもの」と最大限に評価した。

わざわざ「知日派の米国人の協力」に言及し、
「米国による押しつけ憲法」と
いう右派の批判を牽制するような発言をしたのである。

大日本帝国憲法のように天皇制を復活する
自民党草案をご覧になったら
どんな思いをなされるのでしょうか?

戦争体験者である永さんも同じ思いです。
願いはたった一つだけ。


「二度と飢えた子供の顔は見たくない」

 

戦争体験を語り継いでくれる人も年々減り続け、
現在は「戦争の本当の恐ろしさ」を理解している世代が
次々とあの世に行っている。

70年ものあいだ、日本を戦争から守ってきた憲法が
破壊されようとしている。
いまいちど、永六輔さんの残してくれた言葉を肝に銘じておきたい。

すでに、読売、産経、NHKは安倍政権の広報機関になら下がってしまった。
改憲に水を差すような発言は報道しないのだ。

一方、朝日などの左派系は
『天皇の政治利用だ!』 と
言われるのを恐れて腰が引けてしまっている。

天皇陛下や皇后陛下がどんなに護憲発言をしても
国民には伝わらない、そういう状況になっていると
いう恐ろしい事態を真剣に論議しなくてはならないのだ。

憲法改正の草案とは

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